高橋晴美の音楽ネットワーク ニュース レター 

突然寒くなりましたが、皆様お元気でいらっしゃいますか。
早いもので、この12月で黒田後援会長が異次元に旅立ってしまってから1年が経ちます。長いようであっという間の1年でした。悲しみを感謝に変えて約束を 果たそう!と強い信念を抱いて開催した5月5日の追悼コンサートは、本当に皆様の温かな愛に包まれて、深い感動の内に終わる事が出来ました事、あらためま して心より篤く感謝申し上げます。
 その5月5日の記録を何とかDVDに残したいと思い、いつも黒田氏のアシスタントをして下さっていた堀内さんと一緒にこの半年の間、毎月音源の調整をし てまいりました。何とかあと少しというところまで漕ぎつく事が出来ました!作業をしながら、あの時の出演者のまごころに触れ、何度目頭を熱くしたことで しょう…。出来上がった暁には、ご報告させていただきますので、もう暫くお待ちくださいませ。
 
 この1年を振り返ってみますと、16年間眠らせておいたオーケストラ音源「祝福のうた」のCDを遂に世に出そうと思い始めた今年の1月、偶然にも遅れて 届いた1通の年賀状がきっかけとなり、「祝福のうた」のジャケットのデザインを思い立ち、その後3月には、8年前に聖歌隊南山大学スコラ・カントールムに パイプオルガン伴奏譜付き合唱譜をお送りした「祝福のうた」の合唱を偶然Face Bookで耳にした事がきっかけとなりボーナストラックに入れる事を思い立ち、5月5日の追悼コンサートではコーラスハルミオンで「祝福のうた」を初めて アカペラで演奏し、8月には名古屋の南山教会でパイプオルガンをバックに歌う聖歌隊スコラ・カントールムのレコーディングを行い、そして、10月20日に は遂に、黒田さんの最後のスタジオワークとなった「祝福のうた」のCDと共に楽譜を同時にリリースする事が出来ました。
 一時は、音楽を聴くことさえも出来ないほどの深い悲しみの中におりましたが、心に決めた黒田さんへの「約束」をひとつひとつ一生懸命にやり遂げてゆくう ちに、いつの間にか心の中は温かな愛と感謝に満ちておりました。この間、どれほど皆様のあたたかな真心に支えられた事でしょう…。黒田さんの大きな後押し を感じながら、ネットワークの会員の皆様の温かな励ましに支えられてこの1年を歩ませていただけましたことを、深く深く感謝申し上げます。
これからも誰かのために愛を音に託して届け続けてまいりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 どうぞお健やかに年の瀬をお過ごしくださいませ。                 
                                  2016.12月吉日  
                                     高橋晴美



 去る10月29日、横浜みなとみらいホールに於きまして、横浜YMCA混声合唱団創立60周年記念第55回定期演奏会が開催されました。その最終ステージで、望月裕央先生の指揮で「高橋晴美 愛と希望の世界」と題し、4曲が歌われました。

 10/29(土)みなとみらい小ホール において わたし(望月)が指導しております YMCA混声合唱団の演奏会の最終第4ステージで晴美先生の 『あこがれ』『祝福のうた』『ありがとう』『カンターレ』の4曲を歌わせていただきました。
ハルミオンのコンサートとは違い晴美先生のワールドの前に1から3のステージは宗教曲、邦人作品などがありますので、これらの曲のあとに、晴美先生の世界 にパッと会場が変われないのではと、MCを長くしてしまったのですが、そんなことは、はなから必要のないことだったと、余計なことだったと反省するほど晴 美先生の詩と曲の力は圧倒的でありました。ハルミオンのように愛に包まれて歌いあげるというところまでは まだまだかなり距離がありますが 団員は皆、いまあるベストを尽くして歌えたと思います。来年もYMCAで先生の 作品を歌わせていただきます。それは、先生の作品を皆が好きだということと、より良く演奏することと、広めていくことに横浜老舗合唱団の演奏会は少しはお 役に立てるかもしれないという気持ちがあります。
会場には、合唱指導者や愛好家少なからずいらっしゃいます。演奏会のあといつも声をかけていただくかた、中には小うるさい、横綱審議委員会みたいな方もいるわけですが、今回は口々に『いい曲だねー!』『楽譜買ったよ!』と先輩の指揮者。いつもと違いました。笑
晴美先生はじめ、ハルミオンの皆さんにもたくさん御来場いただきまして、心より感謝であります。

望月裕央

  今,南山大学のスコラ・カントールムの歌声を聴きながら昨日のコンサートの反省をしています。振り返ってみますと、先生との出会いからもう19年という日 が流れていたのですね!先生との出会いは、次男が中学3年、末娘が中学1年の時でした。その年PTAの役員を受け、その事が縁で翌年は会長という大役を引 き受ける事になりました。その時の私はその2年前にT型糖尿病が発症し、毎日生活するだけで必死でした。唯、病気を機に、命ある事、生きる事、当たり前の 事が当たり前ではない事を深く気づかせてもらったので、自分にできる誠意一杯の事をしたいという想いでした。そんな中、卒業式での恒例の会長挨拶に、是非 「ひとつ」をこどもたちへのメッセージとして歌ってもらいたいと副会長滝澤さんからの提案をいただきました。早速、晴美先生に連絡し楽譜を送って頂きまし た。伴奏者と共にレッスンに伺った先生の最初のお言葉は「これを歌うには1年かかりますね・・」。???えっ??クラッシックを勉強してきた私にとっては こんな簡単な曲がどうして1年もかかるの??という想いでした。しかし、何度かレッスンに通う度、今まで勉強してきた事、そして歌ってきた事が如何に虚し い事だったかを思い知らされました。いよいよ卒業式間近になった頃、私は副会長と一緒に校長先生に「ひとつ」の歌詞カードをもって卒業式にこの歌詞カード を子供たちに渡すこと、そして会長挨拶として歌う事を提案しに行きました。校長先生は職員会議にも通さず許諾してくださいました。今思えば、レッスンに 伺って初めて知った「ひとつ」の真意を伝えるための第一歩だったようです。

  この19年の間に少しずつ、音楽を通して生きる事の歓び、哀しみを慈しみに変える事、平和への祈りを魂で感じ取れるようになってきていると思います。この 想いを発信したいと、つくづく思うようになりました。今年の7月7日にアンコールで歌った「星降る夜に」の感動は、歌った私、そしてコンサートに来てくだ さった方々の心に響く何にも勝る愛の歌となりました。いつもアンコール曲として先生の曲を歌わせて頂いていましたが、お客様が心温まる想いで帰って頂いて いる事に気づき、この11月のコンサートではプログラムとしてしっかり取り上げさせていただきたいと思いました。特にこの11月は私にとって初めて短期間 に3回の場所を変えてのコンサートでしたので、その中で先生の曲をその会場に相応しい曲でお客様に聴いて頂きたいと思いました。しかし、練習でも歌えば歌 うほど課題に直面し、昨日の三寶寺内邪宗門でのコンサートでは「祈り」から歌い始めましたが自分の{祈りの深さ}の浅さにこれがこれからの私の課題だと痛 感した次第です。勿論、ご住職はじめお客様から高橋晴美先生の曲をもっと聴きたいとのお言葉をいただき、貴女は晴美先生の曲が一番合っているとまで言って 頂きました。しかし、先生の曲が如何に皆様の心にしみる物だと改めて強く思えたと同時に、身が引き締まり、これからもっと自分自身の内面を見つめたいと強 く思いました。

 すべては先生の曲から学んだことです。これからも先生の曲から気づかせて頂けるであろう数々の指針に導かれていく事を歓びとして歌い続けて生きたいと思います。ありがとうございました。

                           2016年11月29日 戸次眞理子

 
                                                  

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