2021年 初夏号 -番外編-

 昨年の初夏、恒例の沖縄行きを申し込んでいた私は、いつも通りスーツケースを宅配便で発送、そして三日後に沖縄出発という状態でした。しかしながら、コロナ感染者が急増し、出発直前に東京のコロナ感染者が100人を超えたというニュースを聞き、沖縄の方にご迷惑をかけるわけにはいかない!と、断腸の思いで出発を断念しました。郵便局にスーツケースの配送ストップお願いの電話をしたところ、何とスーツケースは既に那覇中央郵便局にあるとの事!聞いた途端、「あ~~!スーツケースになりたい!」と思いました。戻って来たスーツケースには那覇中央郵便局の消印があり、まるで大失恋をしたかのような思いになり、暫くしょんぼりとしておりました。

 そのような昨年の苦い経験があったため、有川玲子さんからのお誘いもあって、今年ははやばやと沖縄行きを申し込んだのでした!しかしながら、出発を予定していた 4月12日!まさにその日から、またもや「蔓延防止(通称"マンボウ")」になってしまったのです!でも、今回ばかりは、引き下がれませんでした。それは大切な方とお会いする約束をしていたからでした。

沖縄での感動の再会!

 以前高橋晴美の音楽ネットワーク後援会副会長を務めていただいた藤原浩男先生は、数年前から体調を崩されていらっしゃり、お見舞いにも行かせていただいたことがございました。ところが、遂に人工透析となられたという事で、新年早々に先生からご丁寧なお手紙と熱い思いが込められた沢山の資料が届いたのです。その時、お礼に何かをお送りするよりも「お会いさせていただこう!」と心に決めたのでした。

 更には、今年2月初めに、音楽朗読劇のDVD,CDをお聴きになった沖縄の比嘉保さんからお電話をいただき、深く感動されたお気持ちを、切々と語ってくださったのでした。比嘉さんは、真栄城早由さんと共に2009年から続いた連続の沖縄コンサートで、一方ならぬお世話になった方です。「是非ともお会いしたい!」との事で、その後真栄城さんからもお電話をいただき、4月にお会いすることとなりました。そして、もう一つのミッション。それは、元オフィス・ワンの社長の佐古則興氏の歌の指導でした。歌の指導などというのはおこがましいのですが、一人合唱を一生懸命に続けていらっしゃる佐古さんにエールを送りたいと思って思い立ったことでした。

そのような訳で、今回は、"マンボウ"でも沖縄行きの気持は揺るぎませんでした。
那覇到着は18:30、美しい夕日と有川さんが「お帰りなさい!!」と、温かく迎えてくれました。

 翌日は、藤原先生宅を訪問させていただきました。"マンボウ"のため、始めは、玄関先の立ち話でもと思っておりましたが、「一日千秋の想いでお待ちしております」とのお言葉通り、大変喜んで迎え入れて下さいました。「もう一度、宮古島で晴美先生のコンサートをやりたい!」と、長年描き続けていらした宮古島健康文化村構想を熱く語ってくださいました。琉球時代の資料や写真を拝見しながら色々なお話を聞かせていただき、あっという間に時間が過ぎてゆきました。
 亡き奥様のご仏壇にお参りさせていただき、藤原邸を後にしました。兎に角、お元気そうなお姿に安堵致しました。


▲授与された音楽の免状
その日の夜は、懐かしい料亭那覇で、比嘉さん、真栄城さんとの感動的な再会を果たしました!

 2009年7月に沖縄県浦添市のてだこ大ホールで「愛・Eye チャリティーコンサート~高橋晴美の世界と共に~」(Harumi's World News '09 No.7 )から始まった連続の沖縄コンサートは、2012年11月沖縄宮古島「マティダ市民劇場」において、コーラスハルミオン、カントハルモニア、コーラス庄内等日本各地から参加した合唱団と地元の吹奏楽団と共に総勢230名による「愛・Eyeチャリティー・ 被災地応援コンサート」(Harumi's World News '12, 宮古島特集号)へと繋がってゆき、2013年10月には、沖縄今帰仁村において開催された「虹のかけ橋コンサート~高橋晴美の愛と希望の世界と共に~」の心温まる今帰仁村の方々との交流コンサートへ(Harumi's World News'13 沖縄特集号)と繋がり、2014年3月には、沖縄宜野湾市民会館大ホールにて総勢250名による愛・Eye,チャリティーコンサート締めくくりへと繋がってゆきました。(Harumi's World News'14 初夏号)一連の沖縄でのコンサート終了後、一度真栄城さんは我が家にもいらして下さいましたが、その後体調を崩され、なんとこの日は5年ぶりの感動の再会となりました。

 久しぶりの再会に話は尽きませんでしたが、突然比嘉さんがタブレットを取り出し、「私は毎晩寝る前に床に入って電気を暗くして、一人でこの曲を聴いて眠るんです」といって流れてきた音楽は、あの杉並公会堂で演奏した 懐かしい『Pray for the Earth ~願い~ 生きとし生けるものへ』でした。聴いた途端、鳥肌がたつと同時に、「沖縄で、この曲を毎晩聴いてくださっていたのか…」と、感動で胸が熱くなりました。エイサーの音と指笛…沖縄で聴くと尚更、魂に響いてくるのでした。

 料亭那覇もこの日は料亭貸し切り状態!3人でした。20:00閉店のため、早々とお店を出て、アイスクリームを求めて車で移動。しかしながら、いつも行くブルーシールも既に閉店!更に車を走らせ、A&Wのテイクアウトでソフトクリームをゲット!3人で車の中でソフトクリームを味わった後、私が今回泊まっているホテルへと向かいました。車の中は終始高橋晴美作品が流れていました。まもなくホテルに到着。しかし、ドアを開けて外に出るにはあまりにも後ろ髪を引かれます。真栄城さんとまだまだ積もり積もった話は尽きません!そのような中、比嘉さんが車の中にセットされているDVDを流し始めました。

 『Silent Love』「うわ~綾ちゃんだ!うわー真理ちゃんだ、うわー遠藤さんだ!」と懐かしく見ていたのは、2009年最初の『てだこホール』でのコンサートでした。そして最後に比嘉さんが見せてくれた画像は、カーテンコールで夫が出て来て「皆さん、もう一度『夢咲き島』聴きたくありません?」という問いかけにワーと湧き起こる拍手の画像でした。それに次いで私のトーク、そして『夢咲き島』の三線のイントロ。それを聞いた途端、涙が込上げてきました。アンコールで2回も『夢咲き島』を歌わせていただくなんて通常はありえないこと。あの時の温かい会場の空気がよみがえりました。「あれはあれでいい、心尽くして生きてきたから」まるで神様のシナリオのようでした。3人が黙って『夢咲き島』の動画を食い入るように見つめ、歌い終わった大歓声の余韻に浸りました。3人の心がひとつになった瞬間でした。

▲『夢咲き島』初演風景

 車を降り、グータッチをして、「晴美先生、これからもよろしくお願いします」と何度も言いながら見送ってくれた真栄城さんの笑顔が、今も焼き付いております。「この次は裕先生にもお会いしたいです!」という言葉に、次回の再会を約束して別れました。この日、真栄城さんから出発前に頼まれていた『ありがとう』の楽譜を5冊お渡ししました。数人で練習を始めるとの事でした。

いつかまた、心ひとつに歌い合える日が訪れることを願ってやみません。

沖縄で、三線 初体験!
 翌日は、三線教室で有川さんと一緒に2時間の授業を受けさせて頂きました。初めての経験にワクワクドキドキ!指の関節が痛むので、果たして痛みに耐えられるのか不安でもありましたが、弾いている間はそれどころではなく、厳しい上原先生の指導についてゆくのに必死でした!!2時間のレッスンは、程よい疲れ。初体験を踏ませていただけた充足感が身体を満たしてゆきました。
 やはり、三線の音は心に沁みます。この体験を無駄にしたくないなあ…と思いながら、お教室を後にしました。

 その後、佐古さんのお店に。有川さんの協力を得て、彼女のキーボードをお店に運び入れ、レッスンを始めました。佐古さんは、1996年から長年に亘り高橋晴美音楽を多くの方々に広めるために多大なる尽力をしてくださいました。
『コーラスハルミオン』を発足し、『高橋晴美の音楽ネットワーク』を立ち上げ、いくつものイベントやコンサートを企画してくださいました。その中でも2004年の芸術劇場大ホールでの『愛のコンサート』の実現は、佐古さんのくじ運の良さから始まり、佐古さんの存在なしには考えられないものでした。

 今は、沖縄で『バルシャムス』を営みながら、歌を愛し続けていらっしゃいます。特に最近はアカペラで童謡・唱歌の一人合唱を多重録音して、音楽を楽しみながら今も尚、新しい事に挑戦していらっしゃいます。

 遠く離れているので、私に出来る事は限られているのですが、少しでもお役に立つことが出来れば!という気持ちでした。佐古さんは、「なるほどね!」と、一つ一つのアドバイスを熱心にお聞きになっていらっしゃいました。そして、直ぐに歌い直しをして送ってくださいました。今後の歌が楽しみです!

 あっという間の沖縄でしたが、終始、私を喜ばせようと思い出深い「てだこホール」が見える道を走ってくれたり、大好きな沖縄そばのお店に連れて行ってくれたり、海を見せに車を走らせてくれたり、お店ではアルコールでまずはテーブル拭きから始まる有川玲子さんの至れり尽くせりのおもてなしに、胸がいっぱいでした。
▲向こうに見えるてだこホール

 那覇空港へ向かう帰り道、車の中で沖縄の歌を流しながら、一緒に歌う玲子さんの心、「飛行機の中でお腹が空いたら食べてね!」と、朝、家で採れたゴーヤで作った、玲子さん手作りのゴーヤチャンプル丼のお弁当を受け取って、何度も手を振ってゲートに。

「ありがとう!!!」

沖縄は、人々の心があったかい…。何故これほど惹きつけられるのか、新婚旅行で初めて訪れてから○○年!これからも、沖縄を愛する旅はずっと続く事でしょう。末永く、よろしくお願いいたします!<(_ _)>  

2021年6月吉日 高橋晴美


▲有川玲子さんとホテル玄関で記念撮影
高橋晴美の音楽ネットワークのご案内
『高橋晴美の音楽ネットワーク』は高橋晴美の音楽の素晴らしさや聴いたり歌ったりする喜びを分かち合い、高橋晴美の音楽をもっともっと日本中いや世界中に広めて行きたいという思いで立ち上げた音楽ネットワークです。

会報の発送などはすべて有志のボランティアで行われておりますが、ホームページの作成及び維持費、郵送費、紙代、印刷代などは会費によって賄われています。

会員の皆様には、数々の活動状況も含めホームページ、メールや郵送で皆様方のもとに届けさせて頂くだけでなく、CDやDVD、親睦会、コンサートの料金割引等の特典もございます。 高橋晴美の『愛と優しさの輪』を拡げてゆくために是非、音楽ネットワークのご入会、ご協力のほど宜しく御願い申し上げます。

「高橋晴美の音楽ネットワーク」は、2021年で22周年を迎えました。
これもひとえに皆様の温かな ご支援のお陰様と、心より篤く感謝申し上げます。これからも、世代を超えて、多くの方々に愛と 希望をお届けしてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
◆更新に関しまして

毎年2月は後援会の更新月にあたりますので、お手数おかけいたしますが、更新手続きをお願いいたします。
又、新規入会の方も宜しく御願い申し上げます。

◆年会費に関しまして

・PCメールでのニュースご案内をご希望の方:年会費2,000円
・郵送でのニュースご案内をご希望の方:年会費3,000円

上記の年会費を下記へお振り込みください。
窓口からお振込みの場合
・振込先 :ゆうちょ銀行
・口座名 :高橋晴美の音楽ネットワーク
・口座番号 :00180-1-446596
ゆうちょ銀行のATMからお振込みの場合
・振込先 :ゆうちょ銀行 ○一九(019)支店
・口座名 :高橋晴美の音楽ネットワーク
・口座番号 :446596
・預金種別 :当座預金
他の金融機関のATMからお振込みの場合
・振込先 :ゆうちょ銀行 ○一九(019)支店
・口座名 :高橋晴美の音楽ネットワーク
・口座番号 :0446596
・預金種別 :当座預金

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高橋晴美の音楽ネットワーク 運営委員 (五十音順)
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